夜10時。ほろ酔い加減で明確な目的もなく渋谷で下車。
さあ、どうする。
スマホのブックマークで数店、候補をチェック。
あ、あれにしよう。
五感なんとか。誰だかが褒めていたはず。
30分後の予約が取れたので、ゆっくり歩いて周辺を散策。
渋谷の桜ヶ丘方面は久々の訪問。
このところ高級マンション内のエステ店が続いていたので、
ビルの古さにはびっくり。
築50年は下らない。
昔の団地のようなドアが開くと、陰気そうなおじさんが受付。
「大人しい、いい子ですよ」と料金を徴収。
おじさんの座っている位置のすぐ横の部屋。
パーテーションで隔てているだけで上は筒抜け。
現れた嬢は、真面目で地味なメガネの子。
田舎出身の女子大生という風情。
一貫して撫でるだけの施術。
これはマッサージではありません。
おイタは、尻周辺への軽いタッチのみ許容。
その尻回りにしてもかっちりガードルを装着した上に
毛糸のパンツでも履いたような感触。
こんなのが楽しいと思える人がいるんだろうか。
会話も寒い。
部屋も寒い。
際もない。
当然アシストもない。
コンセプトが分からない。
何もない。
ここには何もない。
あるのは後悔だけ。
10Kをドブに捨てた感覚。